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可算集合のルベーグ測度が0であることの証明

コルモゴロフが構築した現代確率論を学習するときに、測度論は避けて通ることはできません。そこで、今回は基礎的な定理である「可算集合ルベーグ測度は0である」ということを証明しようと思います。

ちなみに、測度と言えば「掛谷集合」という面白い集合があるのを知っていますか?

掛谷集合とは、以下の性質を満たす集合のことです。

任意の角度の長さ1の線分を含み、測度が0となるような二次元集合が存在する。

 

不思議な集合ですよね。

もともとは、長さ1の線分を回転させられるような集合で、面積が最小となるような集合は何かという数学者掛谷宗一の問題です。

それはともかく、測度論の基礎の基礎のところから学んでいきたいと思います。

測度

測度の定義を以下に述べます。

集合{\displaystyle X}のべき集合{2^{\displaystyle X}}の部分集合{\mathfrak{F}}上で定義される加算加法的測度\mu[0,\infty]に値を持つ写像であり、以下を満たす。

1.空集合の測度は0

\mu(\phi)=0

2.完全加法性を満たす.すなわち、互いに素な集合E_{1},...,が以下を満たすならば

E_{i} \cap E_{j}=\phi \: for \: all \: i, j \in \mathbb{N} \: i\neq j

{\displaystyle \mu(\bigcup_{k=1}^{\infty}E_{k})=\sum_{k=1}^{\infty}\mu(E_{k})}

 

証明

実数\mathbb{R}の部分加算集合Aに対し、\mu(A)=0を示す。

Aのk番目の実数q_{k}と任意の正の実数\epsilon_{k}を用いて開区間E_{k}=[q_{k}-\epsilon_{k},q_{k}+\epsilon_{k}]を定める。

{\displaystyle A \subset \bigcup_{k=1}^{\infty}E_{k}}であることから

 {\displaystyle \mu(A) \leqq \mu(\bigcup_{k=1}^{\infty}E_{k}) \leqq \sum_{k=1}^{\infty}\mu(E_{k}) \leqq 2\sum_{k=1}^{\infty}\epsilon_{k}}

ここで\epsilon_{k}をあらたに\epsilonを正の実数として、以下のように定義する。

\epsilon_{k}=\epsilon^{k}

すると

{\displaystyle \mu(A) \leqq 2\sum_{k=1}^{\infty}\epsilon_{k}=2\frac{\epsilon}{1-\epsilon}}

となり、\epsilonは任意の正の実数であるため\epsilon\rightarrow0として\mu(A)=0となる。

 

証明終了

 

 

厳密に言えば、数学的には証明できてませんね。

専門家がみたら証明(笑)みたいな内容でしょう。

正確に言えば上記に書いた\mu(A)ルベーグ測度ではなく、ルベーグ外測度ですしね。それでも、数学初心者の僕からしたら十分な内容です。

 

測度が定義できないヴィタリ集合についても書きたいです。

 

 

そんな感じです。